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「なぜなぜ」に胡散臭さを感じるのはなぜか

僕は「源流追及型思考」の言論に触れるたびにいつも胡散臭さを感じてしまう。

日本の景気が悪いのは○○が原因だ
とか
現代の若者にコミュニケーション能力がないのは□□が原因だ
とか
JR西日本の事故が起こった本質的な原因は××だ
とか。


その理由を短く表現するのに、ちょうどいいネタを見つけた。
@IT情報マネジメント:「そんなむちゃな!」に対応できる柔軟な発想力とは 2/3
で「源流追求型思考」の説明として「風が吹けば桶屋が儲かる」を例に挙げちゃってる。

こらこら、それじゃ「源流を追求すると見当違いの方向にいっちゃいますよ」って例でしょ!ダメじゃん!

ネズミが増えた原因は餌が豊富に獲れるようになったからかもしれないよね。三味線の需要が増えたのはお金持ちの間のブームかもしれないよね。

一つの事象に原因が一つなんてことのほうが少ないはず。「一番大きい」原因はひょっとしたらあるかもしれないけど、「それさえ無くせば万事オッケー」なんて言い切っちゃう文章を見ると「風が吹けば桶屋が儲かる」に通じるモノを感じてしまうんだ。
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by tockri | 2005-05-27 11:20 | ├ かんがえごと

星の王子さま

「もし誰かが、何百万もの星を探してもたった一輪しかない花を愛しているとしたら、彼は星を見ているだけで幸せなんだ。その人は思うんだ。<私の花は、何処かにいる…> だけど、もし羊がその花を食べてしまったら、それは彼にとっては、一瞬で全ての星が消えてしまうのと同じことなんだ!あなたはそれがだいじじゃないって言うの!」

スラッシュドット ジャパン | 自由を得た『星の王子さま』
自由を得た、だなんてまるで今まで不自由だったみたいな失礼なタイトルだなあと思いつつ
つい最近「星の王子様ミュージアム」を観て「星の王子様」を読んだとこだから、わりとじっくりスレッドを読んでしまった。

そしたら作品の著作権は切れてても、サン=テグジュペリが描いた絵のほうは商標権で守られていて、勝手に使うことはできないのだそうで。なるほどねえ。


スラッシュドットに書き込んでいるミナサンはどうも、「カネの亡者どもが金のなる木を手放したくなくて必死だな!見苦しいな!」的なスタンスであったけれども、うーん。ああいうイイお話のイイキャラクターに対して、最初に生み出されたままのイメージを守り続けたいと願うっていうのは、もっともステキな「ライセンス」の利用方法なんじゃないだろうか。

商品化の経緯
1986年、遺族ははじめて商業的使用を厳しい条件下で許可する方針を下したのです。
 その条件とは、あくまで『星の王子さま』本来のイメージを損なわない場合にかぎり、商業的使用を許可するというものでした。

現代の僕が「星の王子様」を読んで得られたシアワセな感じを、あのイラストを見るたびに思い返せるというこの嬉しい状態って、たぶんテグジュペリの遺族のみなさんが50年にもわたって厳しくライセンスを管理しててくれてたおかげなんだと思う。

それで結果的に遺族の人たちがおカネ儲かるって、そんなの当たり前じゃないか。価値のある仕事に対して対価が支払われる、本人がいないから遺族がうけとる。何かおかしいところはある?

感謝こそすれ、妬むいわれは全然ないよねえ。


ミッキーマウス独占インタビューはずっと前に読んでるけどね。僕はあっちには無感想で、こっちにはこう思ったのだった。
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by tockri | 2005-05-27 10:35 | ├ かんがえごと

反省の日々

コメント(84) とかってコメントがめちゃ大量になっちゃってるエントリーを読んで、自分が賛同するかどうかはさておき、とがってて面白いなあと感じて、ついついコメントまで読んでいってしまう。

最初のほうのコメントはエントリー主の論理の不備の指摘、異なる視点からの異議などに対してエントリー主が真摯に対応しているのがまた、面白くてどんどん読み進めていく。

もちろん、バカ丸出しの空疎なコメントもあるけれど、そういうのはたいていは短いからスルーして、面白いコメントを探してたどってしまう。

長文だったら面白いかというとそんなわけはなくて、むしろ長文でありながら自分でも何言ってるんだかわかんないだろオマエみたいなコメントもとりあえず読んでしまってガッカリする。

20個ぐらい読んでしまったところで、はたと気づく。しまった、またひっかかったと。


エントリーにコメントが数十単位でたくさんついているとき、その後のほうになればなるほど、そこにあえて投稿される長文に占める「ねえねえ俺も俺も俺も賢いんだぜ」(でも微妙にもしくは完全に的外れ)の割合が大きくなっていく。

だってもう最初のほうの議論ですでに新しく語ることがほとんど無くなっているんだから。そこでさらに新しくてエキサイティングなコメントが現れる確率は、
長々とエキサイティングな議論を続けられる知性の数
------------------------------------------------
         全ネット人口

という、絶望的に小さな確率。


そんな確率に賭けるより、内田樹の研究室やおおやにきのエントリを安心して読んでたほうがはるかに楽しめるはずなんだ。
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by tockri | 2005-05-26 19:20 | ├ かんがえごと

郵政民営化のことっ(2)

hoddyさんのあとを追ってちょっとずつ経済の力学をお勉強しているうちにも民主党はワケのわかんない、「審議拒否」とかいって、多分本質と外れたところでイキまいている。

さてと、経済のコト。

ちょっとずつわかってきた。

郵政民営化の話を追いかけてるとどうしても大量の国債の話になって、そうすると日銀の金融政策の話も読まなきゃ…とどんどん手広くなってしまうのだけど、明日の自分のために、多少はおカネの仕組みを知っておかなくちゃあいけねえので頑張る。

あと「郵政民営化 経済 影響」でぐーぐるしたら異様に上位にでてきたのでビビってたりもする。

郵政改革の論点 RIETI 経済産業研究所
いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」:郵政民営化のまとめ編1
そうそう、こういう説明が欲しかったの。なんだかほかにもいろいろ読んだような気がするけども、要するに、…要すれないっ(おかしい日本語)

要約なんて難しいことはできないので僕の納得した範囲の力学を書いていこうと思う。


まず、郵政には大量のカネと金券がつまっているっていうこと、これがどうもややこしくなる原因らしい。

どんくらい大量かというと郵貯と簡保あわせて約350兆円。ちょっとずつ減らしていく方針らしいけどデカい。日本のGDPが500兆円とかだっていうそのオーダー。この運用しだいでは経済にどーんと影響がでる可能性も十分ある。

で、この約半分近くを使って国債を買っている。
ゆうちょ - 郵便貯金の運用状況
かんぽのホームページ:資金運用状況/平成17年2月末
ここで国債の価値が暴落したりすると僕達の郵便貯金が引き出せなくなったりとかエラいことに…はならないにしてもまあ大変なので日銀は一生懸命「量的緩和」っておカネをつっこんで支えているらしい。(もちろんそれだけが理由じゃない)


それから、民営化したときに、もし仮にこのたくさんもってる郵貯と簡保がいきなり手持ちの国債を手放したりする(国から現金を返してもらう)と、国が借金を返済できなくなりそうで、国債持ってるヒトたちは「冗談じゃねえ」ってことで値段がついてるうちに投売りして国債暴落→金利が急騰→泥沼デフレになる危険があってやっぱり大変。


とにかくそういうオーダーで大量のカネがつまってるからややこしいと。


で、そもそもなんでそんなに国が借金する(国債発行する)かっていうと、どうも無駄の多い経営をしてる機関が湯水のように予算使っちゃうからってのも原因の一つらしい。そういえば郵政だってどうにも無駄が多い、つまり自業自得の悪循環にハマってるってことだ。

悪循環を断ち切るために、郵政を民営化して「親方日の丸」じゃなくしちゃって、競争にさらして、もっと効率良くなって黒字経営をしてもらおうと、そいうことなんだろう。去年始まった郵政公社は5800億円の累積赤字からスタートして、1年目で黒字決算出して現在5500億円だそうな。


長い目で見れば、国鉄も電話も郵政も「親方日の丸」で、巨額の税金つっこんで赤字運営してたのをやめて、国から切り離して黒字経営で税金を納める側に回らせちゃえば国はもっといい税金の使い方ができるようになるだろうという、それが「民間で出来ることは民間で」ってヤツなんじゃないだろうか。


一番大きな系の力学についてはこんな感じなのかな。


たしかに郵便局とコンビニの機能を比較してみれば、なんとなく郵便局は人多すぎでしょっていう気がしてくるし、以前僕がバイトしてた三越の集配センターが中部圏全域カバーしてたのと、中央郵便局が市内しかカバーしてないのとを比較すれば、もうちょっと儲かるやりようはありそうな気がしてくる。


でもそういう効率化って、本当は、というか、論理的には、民営化しなくてもできるべきことなんだよね。「国営だから非効率で赤字垂れ流しになる」っていうのは、それだけ聞くとどっかおかしいように思える。

「官」が自ら郵政民営化を推し進めるというのは、自分たちの企業体質は非効率で各自がうまい汁を吸いたがって税金の無駄遣いで競争力のない体質なんだと認めてしまってるというシュールな状態なんだねえ。

僕は民営化に賛成ですよ。役人全体の体質を変えようとする、なんてよりはずーっと現実的な解だと思うから次善の策として。
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by tockri | 2005-05-24 13:29 | └ 政治経済

人任せ主義?

無料レジ袋を禁止する法律を作ろうとかってハナシ47thさんが「?」と頭をかかえていらっしゃったのに関連して、前からうすうす感じていたコトについて。

政治家、というか代議士のヒトたちというのは、なにかの問題をどうしても解決したいと思ったときに「解決につながりそうな法律(条例)を作る」という、即効性はあるけど小回りの利かない手段しか持っていない。

法律は一度作ってしまうとなかなかとりやめることができないので、国家が転覆でもしない限り増え続ける。まるでバージョンアップを重ね続けたソフトウェアのように、誰が作ったんだかわからないような「謎のコード」が奥へ奥へ追いやられてバグは増えるわ、そいつが障害になって将来の機能追加がスムーズに行かなかったりそもそも機能追加できなくなったりとロクなことがない。(たぶん。)


社会には大きいのから小さいのまでイヤんなるほどたくさんの問題があって、解決の手段もそれぞれにたくさん考えられる、はず。

僕がプログラマ的感覚で「美しい」と思う姿というのは、問題が起こっているときに、その問題に近い人たちが「法律を作る以外の方法でなんとかできないか」と考え、社会全体が「新しく法律で規制するというのは長期的には損だから協力しよう」という共通認識をもつ、というもの。

すると政治家のヒトのところまで問題が伝わっていったときに、「すでに当事者たちの努力で解決に向かっているからわざわざ法律作るまでもないでしょ」となって持続的に美しさが保たれる。問題が自然消滅したようなときにはスムーズに元通りに戻ることができる。


問題が起こっているときに「政治が悪い」と解決を政治だけに求めてしまう態度は、僕にとってはそういう「美しい」姿のちょうど真逆にある。政治はそれを解決できるかもしれないけど、本当は自分たちだって、がんばれば解決できるかもしれないのに。

きっとがんばりたくないんだね。自分が頑張るのはイヤで、政治家やbewaadさんたちが頑張ればよいと、そういうことなんだね。


「みんなで決めたことに逆らって得をしちゃおう」という人がけっこういるせいで、そういう人たちに罰でも設けないと協力的な人たちが損した気分になってしまうという現実があるのもわかってはいるけれど。

できれば、「この問題は誰がどう考えても法律作らないとどうにもならない」というとき以外は法律には頼りたくないよねえ。
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by tockri | 2005-05-20 10:09 | ├ かんがえごと

NEGOTIATOR

夜にちょっと買い物に出かけたところ、前から「これ見たいねえ」と言っていた「交渉人 真下正義」がレイトショー(1200円)で上映されていたので、時間の都合もちょうどいいし、見に行ってみた。

僕は「踊る大捜査線」のTVも映画も見ていない(なぜかサントラだけ持ってたりする)。登場人物のやりとりの文脈もところどころ判ってなかった(あとで教わった)。

すごくおもしろかった!

キジマ刑事(漢字わからん)の絵に描いたようなコテコテのべらんべぇ親父っぷりがツボに入りまくり。

「バガヤロォおめぇらいつまでかかってやがぁんだよコンチクショウがよぉ!」
「こっちだって必死なんだよ!」
「オ、オウ、まぁ、な、今度飲みに行こうや、おごってやっからよ」


こんな上質の娯楽映画を見て現実がどうのとか実際の地下鉄がどうのとか野暮なことをゴヂャゴヂャ言うもんじゃねえよ。


あと、世の中のコンピューターシステムが、あんな風に、つまり、映画の中でパッと写った瞬間に今何をしていてどういう状態かを観客が理解できる、ってぐらいわかりやすかったらいいのになあと思った。作中で「TTR用語集」とかいってアリキリの小さい人が操作するインターフェイスもとても使いよさそうだった。


「たいそうな機械もってるわりには勘だよりだな」
名言だ。そうありたい。
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by tockri | 2005-05-19 11:47 | └ 出来事、雑感

労働-報酬の効率

年に100億円稼いだサラリーマンもいるんだそうで、さすがにそんだけものすごい額を見せられてしまうと、労働の効率ってことについてちょっと考えてしまう。

たとえば僕が日々、イケてるプログラムを書いてユーザーにありがたがられる、その労働と、金融業界の人が日々、イケてる証券取引操作を行ってお金の額面を増やして投資家にありがたがられる労働では、そんなに大きな質の差はないように思えるのだけど、この効率(=アウトプット/インプット)の差はなんだろう。

(別に僕が長者番付1位の人と同じぐらい優秀とか言ってるわけじゃなくて。あちらは僕よりずっと頭もキレりゃ勘もイイんでしょう)


最も効率よく巨額の報酬を受け取る方法は金そのものを扱うことだということか。客の立場になってみれば、1億円の投資を20億円に増やしてくれた人には、儲けた額のうち3億円ぐらいは報酬として支払ってもいいなあと普通に思えるから。

c0041583_15502642.jpg
世の中の「労働曲線」ってやつがあらかじめいくつかの「労働平面」上に書かれているみたいな妄想が浮かんできた。

その平面の中でいくらパフォーマンスが良くても、得られる報酬の金額は「報酬平面」への垂直投影にしかならず、したがって最初から「報酬平面」とのなす角が出来るだけ小さな平面に乗っておくことが、効率よく報酬を得るための賢いやり方なのだ、なぁんてイジけてみたりする。

#種類によっては、ある程度以上はいくらパフォーマンスが上がっても報酬の金額が変わらない、みたいな、報酬平面と直行しちゃってる労働もあったりして。

板倉雄一郎事務所: KISS第33号「お金の仕組みを教える理由」では以上のようなオロカシイ考察を否定してくれているけれど、納得いかないこの気持ちまではもちろん面倒は見てくれないのでした。
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by tockri | 2005-05-18 15:47 | ├ かんがえごと

サマータイムのこと

サマータイムの話題が微妙に増えつつあるようで、でもなんだか的外れなことに怒っている人が多いように見えるので、ちょっとだけエネルギー関係の研究をしてたこともある(≒素人)僕がごく一部分だけ解説してみようと思う。

サマータイムで余暇が増える?


まず、「サマータイムでゆとりが云々」とかっていう、言ってる本人もわかってなさそうな話。

サマータイムで日本中の時計の針を1時間早めても、余暇は増えません!

ただ時計の針を早めるだけなんだから。
それまでと同じように朝6時半に起きて、朝食を食べて、
同じように8時12分の電車に乗って8時41分に着いて、
9時に始業して5時半に終業する、それは何も変わらない。

ただ変わるのは2点で、
  • 朝6時半に起きるとなぜかまだ暗い
  • 5時半の終業時はなんだかまだ日が高い(ビールが旨いぞ!)
ということだけ。12時ごろには眠らないと明日の朝がつらいぞってことも同じ。アフターファイブは相変わらず6時間半で、増えてない。

そもそも欧米でサマータイムを導入しはじめたのはずいぶん昔で1900年代初頭らしい。

古きよき時代、化石燃料は使いたいだけ使えばいい時代、当然省エネなんてことは考えられていなかっただろう。とにかく仕事終わって遊ぶことが好きな連中だから、暗いうちから働いてまだ明るいうちに帰っちゃおう、いいやいっそみんな一斉に帰ろうぜなんて考えたんじゃないだろうか。

昼のまだ暑い時間帯にビアガーデン。ああ、いいねえ。素晴らしい。

あ、「なんだよ俺は5時半なんかに終業したことないよいっつも9時すぎだよ」って人、残念でした。あなたにはサマータイムは意味ありません。ええ、僕もです。朝の通勤が夜明け直後になるから涼しくて気持ちいいよっていうぐらいかな。

でも5時半がまだ暑い時間帯だったらムリヤリ定時に帰ろうとする日が増えるかもしんない。ビールの消費量は確実に増えるだろうなー。 :-)


サマータイムの省エネ効果について


COP3主催国の日本としては、CO2排出量をなんとか減らさなければならんわけだけども、うーんとじゃあ今現在のCO2排出内訳は?っていって調べてみたのがこのグラフ。
JCCCA / 京都議定書発行に向けて

この外円を見ると、工場等が使ってるエネルギーのが全体の41%と最大で、家庭部門13%、業務(オフィス等)部門12%となっている。内円との差を見ると、そのエネルギーのうち、発電所からもらった電力がわかる。
  • 工場:41-32=9%
  • 家庭:13-6=7%
  • 業務:12-5=7%
日本全体で使われる化石エネルギーのうち、だいたい23%をしめる電力への変換分を少しでも減らせればCOP3での、「1990年基準で-6%」という公約に近づけることになる。


次は電力がどんな風に使われているかというと…
中部電力:最大電力の推移
文句なしで真夏の昼間、つまりエアコンによる冷房がデカいことがわかる。「ストップ・ザ・エアコン」てなもんだ。


ここでちょいと発電所について。原子力とか火力発電所ってのは巨大なタービンがグルグル回って電力を発生している。これがずーっと一定に回っているほうが、動かしたり止まったりするよりも効率がいい=同じ電力を発生させるのに少ない燃料で済む。

それから、日本中の発電設備は、「真夏の昼間の電力消費でもダウンしない」だけの能力を確保できるようにたくさん作られている。だから、春とか秋の夕方なんてのは設備が遊んでる状態になっている。
もしも真夏の昼間の電力消費がすこし抑えられたら…発電所を縮小することで設備利用率が上がって発電効率が上がるだろう。


で、サマータイムでどーなるかって話。最大電力の推移ページの図に落書きしてみた。

c0041583_1953426.jpg
たぶん朝の間の消費が抑えられるんだろう。夜5時以降のほうはどうなるかちょっとわからないけど、昼間の消費(グラフの面積)は多少減ることになるだろうね。(つづく)
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by tockri | 2005-05-13 12:16 | ├ かんがえごと

テキストで論戦ができない構造

ずーっと前に書いたことの使い回し…

賛成意見は理解しやすい。反対意見は理解しにくい。
これは感情の問題ではなくて、単純に仕組みとしてそうなってる。

賛成意見はもともとの自分の意見と同じことなので、基本的に一通りしかない。反対意見はもともとの自分の意見と違うわけだけど、
「違う部分」
「違い方」
「相手の主張」
の組み合わせの数だけ、つまり無数にある。

たとえば。
「人を殺すのは、殺される人が可哀想だから、悪いことです」
に対して、賛成意見は一通りしか作れない。
「その通りです」

でも反対意見は、どこが違うのかを挙げるだけでも
「殺して悪いのは人だけじゃない」
「可哀想だから悪いわけじゃない」
「人を殺すことは悪いことじゃない」
たくさんできる。これに各人の主張を織り交ぜていけばたったこれだけの命題に対して無数の反対意見を作れる。


反対意見が述べられた場合、それに対して対応する必要または欲求が生まれるのだけど、こういうわけで相手の言いたいことを正しく受け取ること自体がまず難しい。

意見を言う側にしたって言いたいことを100%的確に言葉になんてできているはずがないから、曖昧だったり多義だったり欠落していたりしてますます受け取りづらい。

そこに感情が入ってきて、誰だって自分への反対意見が完全に正しいなんて思いたくないというフィルターがかかるから、もうその反対意見を意図通りに受け取るのは不可能に近い。


「あなたの意見(行動)はこれこれこういうわけで間違ってる」
「そうかも知れないけどこれこれっていうのもどうなんです」
「いや私はそういうつもりで言ったんじゃなくてこれこれで」
「あなたの言いたいのはつまりこういうことですか」
「いやいや違う、そうじゃなくて」
意見に対する意見、共通認識に至るまでの道のりは遠く険しい。

まだ面と向かって話してるならいい。「相手の理解は自分の意図したものではない」と感じた瞬間に遮って修正できるから。

これがテキストになると、もう悲惨。お互いがお互いの主張を理解できないせいで生じるズレは修正されることもなく、共通認識からは遙かかけ離れたところまで広がっていく。

互いに誠実であろうとすればするほどテキストの量は多くなり、一往復のやりとりで生じるズレは大きくなる。意見そのものよりズレの修正だけで疲れはててしまう。


ビジネスの場では、お互いの共通の目的【儲ける】を達成するためにはそんな疲れるコミュニケーションだってやらなきゃ仕方がない。また、理解力があきらかに足りない人を弾劾することだって場合によっては可能だ。

ビジネス以外の場では…最初から疲れると解ってることをやらずに済ませることができる。そもそも反対意見を持つ二人に共通の目的がないのだから、反対意見を言うこと自体、相手を説得すること自体が多くの場合不毛だ。
(もちろんして悪いことはない。したい人はどんどんすればいい。)
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by tockri | 2005-05-12 09:18 | ├ かんがえごと

機械が学習するってどういうこと

少し前の記事を見つけた。ITMedia毎日見てるのにこれ、見落としてたなあ。
ITmedia ライフスタイル:「QRIO」、“勉強”に目覚める? (1/3)

ソニーの「QRIO」は、軽いボディと自由度の多さでスゴいダンスを踊っちゃったりしてとてもよくできた「人型ラジコン」だ。

あらかじめプログラムされた動きをなぞるだけだから、ロボットというにはちょっと自律性が足りなかった。今までは。(もちろん体の振動を足の微妙な力加減で吸収したりとかっていう細かい自律動作だけでも結構な技術なんだけど)

この記事ではQRIOに動作を学習させて、「ベルを見つけたら叩いて鳴らす」という行動をとらせている。学習、と簡単に書かれているけど、この学習ていうのがとにかく難しい。そこでなぜかtockri的「学習とは」。

最初に目の前に置いたベルを叩かせて音が鳴った(「面白い」という報酬が与えられる)、というとき、普通の人間であれば、即座に
「ベルが鳴った」
と類推するけれど、QRIOはまだ
「右腕を上下に動かすとどこからか音がした」
としか認識していない。QRIOの中にはまだ目の前にある赤い物体と報酬の間にあまり関連がない。

乳児をよく観察すると、これと似た状態にあることがわかる(らしい。僕子供いないし)。ガラガラを持って手を振ると音が鳴って面白いから喜び、握力がないからガラガラを離しちゃうけど手を振り続ける。

QRIOの前のベルの場所を左右に移動して、それを叩く動作を強制的にさせる。するとだんだん、手を上下に動かす位置と目で見たベルの位置が同じであるときに報酬が得られるというルールがQRIOの中にできあがっていく。

「ルールができあがっていく」なんていうと、なんだか自分で生物的にプログラムを発生させてるように見えてしまって、なんだかこのQRIOが研究所を逃げ出して野良になったらとんでもないイタズラ小僧が出来上がっちゃうんじゃないかなーんて心配になるけれど、実はやってることはもっと数学的というか力技。

機械学習について、かなりウソを含んだ説明をしてみよう。ここに3つの重量センサーと3つの可動針と1ひきの猫からなる機械があったとする。この機械に最初から与えられたルールは、
  • 針を動かした直後に大きな音がして重量センサーの値が0になると報酬を受け取る
  • 針を動かしてもそうならない場合は減点される
というとても簡単なもの。
c0041583_11335949.gifまず最初に3x3=9個の変数を用意しておく。つまり可能な認識と可能な行動の組み合わせを全て網羅しておく。次にどの針を動かすかは、この表の値に従う。

で、センサーBに猫を載せる。
表の数値はみんな同じなので、機械は適当に針を動かして、たまたま猫にヒットする。猫は「ギャー」と鳴いてとびあがり、機械は報酬を得られる。

c0041583_11344779.gifこのとき9個の変数のうち、猫が載っていたセンサーBにあたる3つと、動かした針にあたる3つに加点する。
次の行動をとるときは、この変数の値が大きいところの針を動かす確率を高くする。そして報酬が得られないときは減点したりして、これを何度も繰り返していくと、結局

c0041583_11352663.gifこんな感じになって、重量を感じているセンサーのところの針ばかり動かすようになる。

これが、「機械がセンサーの位置と針を動かす位置の関連を学習した」ということ。ここまでくると生物的なにおいはしなくなる。まだまだロボットが人間に反抗したりとか独立したりとかっていうSF的な世界はずーっと遠くにあるからご安心を。

で、ロボット屋さんの偉いのは、ここから類推してもらうしかないわけだけども、要はQRIOがカメラ画像で認識できる情報ってものすごく多くて、できる行動のパターンも無数にあって、この例みたく掛け算の表にするなんて無理なのに、あっちをゴマカしこっちをゴマカしてここまで持ってきたってこと。


ちなみにロボットの学習についてはもっととんがったコトしてる人がいる。
なんと見よう見まねでエアホッケーが出来るようになったという、役に立つんだか立たないんだかどうなの!的な(いや、将来すごく役に立つ予定なんだけど)研究。
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by tockri | 2005-05-11 11:27 | ├ コンピュータ
 
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