2006年 07月 08日 ( 1 )

甘やかされた男たち

夫あまやかされすぎの続編。

生活の中の雑務(銀行行ったり役所行ったり)の話題になったとき、ときおり、
「tockri君は結婚してるからいいけどさ、一人だと大変なんだよ」
というような趣旨のことを言われることがある。僕が結婚しているおかげで相対的に楽をしているかどうかはよくわからないし、ましてや
「結婚したらしたで大変なんだよ、そんないいもんじゃないよ」
なんて、自分に対しても奥さんに対しても失礼で、比較不可能なものを比較するような頭の悪い台詞を言うほど大変とも思ってないので、曖昧に笑って「そうかねえ」と言うしかない。(ちなみにうちは銀行行ったり役所行ったり書類書いたりするのは僕の役目なのでその文脈においては独りの時と変わってない。)

「結婚してるからいいけどさ」
というコトバは、そのまま、つまり
「俺は独身の間は生活上の雑務を自分でやるが、結婚したら全て妻にやらせて自分は仕事して稼ぐことに専念する/できるはずだ」
と無邪気に宣言しているのだと受け取れる。

「俺稼ぐ人、おまえ尽くす人」
というモデルは、思い返せば僕たちの両親が実践していたものだ。それを現代でも繰り返し可能だと信じるかどうか。ま、中にはそういうのを喜んで受け入れる女性もいるのかな。ただし、そのモデルを繰り返すということは、自分が、あの父親のように、たまに早く帰れば「あら、もう帰ってきたの」と言われ、休日には「掃除の邪魔だからどっか行っててちょうだい」と言われる、ああいうモノになるということも、繰り返すということだ。

ちょっと考えれば誰にでも当たり前のことだけど、愛情を与えていない相手から恒久的に愛情が与えられるなんて永久機関みたいな事は絶対にあり得ない。「愛してるわ」と言うだけぐらいなら大して手間じゃないから続くかもしれないけど、他人のためにご飯作ったり、洗濯したり、掃除したり、買い物したり、電話料金払いに銀行行ったり、そういう肉体的に負担のかかる作業は、何らかの報いがないと続かない。心は身体に引っ張られる。一人だったら自分しかやる人がいないけど、二人いたら「なんで自分ばっかり」って思うようになる。少なくとも僕なら思う。

「だって俺は毎日仕事で疲れて毎月ちゃんと給料を家に入れて自分の好きなことにも使わず我慢してるんだ。妻は家にいて家事とかを全て働くべきだ」
って言い張る男たちは、お母さんに無条件の愛情をたくさんもらって育って、それについて深く考えたことがないのだろう。人間、金だけしかもらわずに相手に尽くし続けるなんてムリでしょ。そういうのがいいならメイドさんを雇えばいいじゃない。もちろん本物のプロのメイドさんは家事しかしない。優しく癒してくれたりは、多分、しない。
「それは仕事で尽くしてくれるだけで、そういうのが欲しいのではない」
と言うのなら、仕事で疲れていようがなんだろうが、金だけってんじゃなく、愛情を持ってなにかをしてあげる行為で報いなきゃダメだよね。あと、心からの「ありがとう」をトッピングに。

「してあげる/してもらう」のベストバランスがどのへんなのかはよくわからない。とりあえずわかってるのは、現在の心地よい関係をずっと維持するには「してあげる」が0では絶対にダメだって事。先は長いよ。
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by tockri | 2006-07-08 11:04 | ├ かんがえごと
 
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