2005年 04月 11日 ( 3 )

CSSとHTMLとBLOGとセマンティックWeb(3)

で、最後。僕がちらっと書いた「現在のWebの使われ方にベストマッチングなタグ言語」について。

いろんな動機で作られた世界中のWebページおよびWebアプリであるけれども、ユーザビリティについての試行錯誤の結果、ひとつのページ内に存在する要素はだいぶ類型化してきた。
  • ヘッダ
  • サイト内ナビゲーションリンク
  • 本文(言論)
  • フッタ
  • サイト外へのリンクや宣伝などなど
  • それらを見やすくまとめるレイアウト


巨大なサイトになってナビゲーションリンクが複雑化する場合はツリーにして折りたたむとか、ポップアップするようにするとか、いろんなGUI的なワザも出揃ってきた。

HTMLはもともと「本文」だけを記述する言語だったのに、「本文」以外の要素がこんなにも全てのページに存在して、それをHTMLでムリヤリに記述しようとするものだから、Webページはバッドノウハウの巣窟になってしまった。

JavaScriptでポップアップメニューを実装して悦に入るなんてのは、「奥が深い症候群」以外の何者でもないんだ。(だからやめよう、というつもりではない)

もっともっと悪いのはそんな親に育てた爺と婆たちだってさ、じゃなくて、HTMLやCSSの使われ方を見て反省しなかったW3Cだと思う。

もしも、ポップアップメニューによるナビゲーションが
<menu style="display:popup">
<item><a href="index.html">トップページ</a></item>
<item><a href="2.html">2番目のページ</a></item>
<item><a href="3.html">3番目のページ</a></item>
</menu>
なんてなふうに書くだけで実現できたとしたらどうだろう?

もしも、左右段組が
<page>
<navigation style="layout:left">左側ナビゲーション</navigation>
<mainContents style="layout:center">真ん中本文
(本来のHTML文法で思う存分
構造化してくれたまい)</mainContents>
</page>
で実現できたら?

ユーザビリティを向上させるための道具立ては、本来的に文書の内容とはまったく関係ないのだから、セマンティックWebからしたらただ単に無視すれば良いのだ。

結構幸せな世界だと思うんだけどな。

関連エントリー
CSSとHTMLとBLOGとセマンティックWeb(1)
CSSとHTMLとBLOGとセマンティックWeb(2)
「パソコンできる」ヒトの悲哀
いろんな得意技
[PR]
by tockri | 2005-04-11 21:01 | ├ コンピュータ

CSSとHTMLとBLOGとセマンティックWeb(2)

さて、前置きが長くなりましたがbewaadさんのエントリより。
strictなマークアップとCSSによるレイアウトというのは、究極的にはセマンティック・ウェブを目指したものだとwebmasterは思います。
そうかもしれません。世の中のウェブページがstrictなHTMLを経て、やがて全てXHTMLになると、解析プログラムを作るほうも楽チンになっていろいろリッチなことが出来そうです。

セマンティックWebについて


セマンティックWebっていうステキな世界を思い描いているバーナースおじさんという人がいる。今ではずいぶんたくさんの人がセマンティックしたくてセマンティックなセマンティッカーにセマンティッキング中だ。

彼らの不満はとにかく一点、
Web上にはすごくたくさんの情報があるはずなのに、なぜ自分に必要な情報を必要なときに簡単に探し出して使えないんだっ
ってこと。

で、セマンティックWebな世界になると、すべての情報には、目立たないように「これは○○に関する情報ですよ」て書いてあって、たとえ○○という単語そのものが含まれていなくても検索でひっかけることが出来るようになる。

たとえば今の検索技術だと「山田」町に住んでる「国士舘」さんが書いた「東京大学」というタイトルのブログはものすごく探しにくいけど、セマンティックWebな世界では、
<author>
<name>国士舘</name>
<region>山田</region>
</author>
<title>東京大学</title>
とかっていう「意味構造」が文書のどこかに書いてあって、コンピューターが上手に扱ってくれて、国士舘大学とか、山田まりやとかは検索にヒットしないようにしてくれる。

そいうのがどんどん広がっていって、やがては「熱海で2食付き12000~18000円で料理自慢の宿」みたいな情報を、じゃらんや楽天でなく、あちこちに好き勝手に散らばったWebページの中からGoogleでリストアップできちゃったりするかもしれない。
もしかしたら、宿が用意したサイトだけじゃなく、泊り客が感想を書いたブログとかまでリストにできるようになるかもしれない。

閑話休題。再びbewaadさんより。
namespaceとしてURIを活用することから勝手に妄想するなら、namespace URIで指定されるページにおいては、スキーマ言語によりセマンティック情報も記述し、xml文書においてどのような要素名が付されていようとも、同様の意味づけがなされている要素を共通項でくくり出すことによりセマンティック・ウェブが可能となります
オントロジーと呼ばれるやつですね。まさにそのそういう仕組み(の、もうちょっと複雑なやつ)を一生懸命考えていらっしゃる方がたくさんいるようなので、期待しないで待つことにしましょう。

なぜ期待しないかというと、セマンティックWebの完全形は企業ページから個人の日記まで、みーんなみーんな細かくタグづけられたXMLになることなのですが、bewaadさんが
でも、少なくともwebmasterにとっては、そんな面倒は願い下げです。
とおっしゃるように、企業や事業主は検索に引っかかれば儲かるから頑張るでしょうが、そんな面倒なことをする個人なんてマニヤの人だけだからです。

ステキな世界を実現するためには、表現欲を満たしたがっている、良いコンテンツを持った個人が大量に食いつく仕組みを用意しなければならないのです。

セマンティックWebの完全な形は難しいですが、一部ならば、いい線行きそうです。
blogの普及という思わぬ現象から、セマンティック・ウェブの理念は一部実現しているのではないか、というのがwebmasterの仮説です。
とおっしゃるとおりblogツールのおかげです。

サイトの更新情報(タイトル、日付、概要)のメタデータは、RSSなりATOMなりの構文が整備されたのですでに実現されて検索にも利用されつつあります。

今のところはまだ、blogのページ上にたくさんあるリンクのうちどれがトラックバック(話題の共通)なのか、最近のエントリ(ナビゲーション)なのか、機械にわかるようには区別されていませんが、そういう「リンクの意味」についてのメタデータ構文が標準化された後は、各ツールの提供者が中身をゴニョゴニョいじるだけで全てのページが「意味のあるリンク」をふんだんに持つことになるでしょう。

今のところはまだ、その記事が何について書かれたものかを示すのは「カテゴリ」しかありませんが、文書の話題についてのメタデータ構文が整備された後はすぐにでもblogのバックエンドで利用されるでしょう。そのうち、テキストマイニングを利用してもっと細分化された属性を自動的につけてくれるような仕組みなんかもでてくるかもしれません。

そして、
テキストエリアにデータを放り込めばページができて、レイアウトもお手軽にいじることができる
というのは、表現欲を満たしたい、良いコンテンツを持った個人に対する格好の餌であり続けるでしょう。

最もとんがったセマンティック推進派の理想からは程遠いけれど、とりあえずはそれっぽい世界というのは意外と早く来るかもしれません。

関連エントリー
CSSとHTMLとBLOGとセマンティックWeb(1)
CSSとHTMLとBLOGとセマンティックWeb(3)
「パソコンできる」ヒトの悲哀
いろんな得意技
[PR]
by tockri | 2005-04-11 20:12 | ├ コンピュータ

CSSとHTMLとBLOGとセマンティックWeb(1)

bewaadさんからトラックバックをいただいたので、CSSとHTMLとBLOGと表現欲とセマンティックWebのことについて(詰め込みすぎ)、得意技周辺で僕の思うことを書いてみる。

CSSとHTMLのこと(bewaadさんの話とは若干ずれます)


W3Cアクセシビリティガイドライン(日本語訳)というのが、まあ、いわゆる総本山?で、そこに「読み上げソフトの人が困るからtableタグをレイアウトに使うな」と書いてあるからミナサン必死でtableタグを排斥しつづけるわけなんだけど、まあ落ち着いてよく読んでみれ。なぜ、tableを使うなと言っているのか。

読み上げソフトの人の困り方は2通り挙げられている。
  1. colspanとかrowspanとか駆使した複雑なレイアウトのtableはHTMLソースのタグを飛ばして読んでいくタイプのソフトに優しくない
  2. 文章が左右段組になっていると、画面に表示されたテキストをとにかく上から読んでいく古いタイプのソフトに優しくない


ね、おかしいでしょ。この記述って、
<table><tr><td>
左側のコンテンツ(メニューとかなんとか)
</td><td>
右側のコンテンツ(本文)
</td></tr></table>
というシンプルで線形化可能なtableを「悪」として、
<div style="float:left;width:150px">
左側のコンテンツ(メニューとかなんとか)
</div>
<div style="float:right;width:530px">
右側のコンテンツ(本文)
</div>
なんていう、書くのが面倒な割りにブラウザによっては表示が崩れたり横スクロールが表示されるCSSレイアウトを礼賛する理由になってないのだ。特に2.の理由ってのは、左右段組そのものを否定しているのであって、そんなこと言うならなんで「float:right」なんてCSSを用意してるんだアンタっていう、よくわかんないことになっている。

tableをレイアウトに使わず、CSSでレイアウトするべきだ、という文のところに、
【注】 すでに ユーザーエージェントがスタイルシートによる位置指定をサポートしているので、テーブルをレイアウトのために使用すべきではありません。参考: チェックポイント3.3
と書いてある。

最近のブラウザならCSSでレイアウトできるからねってことらしい。じゃあ最近の音声読み上げソフトならtableを上手いことセルごとに読んでくれるんじゃないのかい?

もっとコンセプチュアルな話で、
表示を制御する目的で構造を表すためのタグを使用しない。
という記述を「排斥の理由」として使う人も多い。ちゃんと総本山のその記述の、前後一文ずつを声に出して読んでみるといいと思う。
レイアウトのためにテーブルを使用する場合、表示を制御する目的で構造を表すためのタグを使用しない。[優先度2]
たとえばHTMLの場合、テーブルのヘッダでもないのに、センタリングしたり太字で表示したいからといってTH要素を使ってはいけません。
ね?

もっと細かい話は"いろは"の先のCSSという記事に書いてあった。

まあ、とりあえず眼の見えない方のために、僕はtableタグを一生懸命否定するよりも白い杖を持った人の邪魔にならないように歩くとか、そういうことをしようと思う。

とかなんとかいいながら、この「とっくりばー」は、自作スキンでtableを全く使わない段組を実現している。なぜか。

僕がHTMLマニヤだからです。だってexciteデフォルトのtable使ったスキンだと彼女がケータイから見づらいって言うんだもの。



ああスキン作るの楽しかったとも。
(続く)

関連エントリー
CSSとHTMLとBLOGとセマンティックWeb(2)
CSSとHTMLとBLOGとセマンティックWeb(3)
「パソコンできる」ヒトの悲哀
いろんな得意技
[PR]
by tockri | 2005-04-11 12:44 | ├ コンピュータ
 
移転しました。
by tockri
最新のトラックバック
[media][gove..
from bewaad institu..
甘やかされた男たち
from とっくりばー
~が下手
from たのしい検索・ゆかいな検索
例えバトン
from ひまわりてんびんへの道
例えバトン
from 明日は明日のホラを吹く-To..
リンク
ライセンス

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

このブログのテキストおよび画像は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。




検索
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧