解答

チームで発表をすることになった。資料のたたき台づくりは、そういうのに一番器用と思われる僕が率先してやった。たたき台を囲んでみんなで作戦会議。

「っと、ここの部分はこんな感じなんだけど、なんかしっくりこないんだよねえ」

と注目させると、ノータイムで新人君
「うーん、これで最適だと思いますよ」

ノータイムってとこにも「最適」なんて言葉が出てくるとこにもびっくりしたけれども、さて何と言って注意したものか。結局
「いやいやもうちょっと考えてみようよ、きっともっといいアイディアが思いつくよ」
とやんわり言うにとどまった。



新「今回の発表で求められてるのは『成功した』っていうことですよね、なんとかこじつけて書けばいいんじゃないですかね」
僕「いやいや成功もしてないしそんなこと求められてもいないから。ていうかやった結果はちゃんと正直に書くの。」
新「求められてるのってどこなんですか」
僕「そりゃ聞く人によってまちまちだから、僕達は僕達なりに最高と思うモノを出すしかないでしょ」

この新人君、どうもいつもすぐに「解答」に飛びついてしまうきらいがある。そしてさらに残念なことに、その「解答」の基準がなんだか、「このへんで答えておけば点数もらえるだろう」という、評価者を前提としたものに僕には感じられてしまうのだ。

確かに彼はとってもとっても学歴が高いのだけど、よくあるみたいに「学歴が高いほど、優等生ほど、テストで点数をとる考え方に慣れてて自由な思考が下手」とかなんてステレオタイプにはめこんでお仕舞い、とは考えたくない。なぜなら僕自身が学歴高い優等生だから。自分が「自由な思考下手」とか思いたくないじゃない。

普通の学校のテストをクリアし続けることで、ある種類の問題への解決方法が身に付く、これは間違いない。ただ、今回僕達の仕事で必要になったモノの考え方は、学校のテスト以外のなにか活動で身に付く種類の問題解決方法だったのだ。その練習をしたことのある人はできる、ない人はできないのだと思う。



正解が存在しない場合に、「より良い」の評価軸を自分で設定する。あるところまで高めていってから更に高みを探る。ときどき発散させて別の局所最適を検討する。他人に批評させて評価軸を再設定する。どこまでいっても「正解」や「最適」はありえないことを忘れない。

仕事でやることには期日があるので、いつまでも「もっともっと」なんて言ってられない。だから仕方なく、あくまでも仕方なく、あるところで探索を打ち切る。

そんなようなことを、教えずに教えてあげたいなあと思うこのごろ。
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by tockri | 2005-07-26 19:31 | ├ かんがえごと
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