サマータイムのこと

サマータイムの話題が微妙に増えつつあるようで、でもなんだか的外れなことに怒っている人が多いように見えるので、ちょっとだけエネルギー関係の研究をしてたこともある(≒素人)僕がごく一部分だけ解説してみようと思う。

サマータイムで余暇が増える?


まず、「サマータイムでゆとりが云々」とかっていう、言ってる本人もわかってなさそうな話。

サマータイムで日本中の時計の針を1時間早めても、余暇は増えません!

ただ時計の針を早めるだけなんだから。
それまでと同じように朝6時半に起きて、朝食を食べて、
同じように8時12分の電車に乗って8時41分に着いて、
9時に始業して5時半に終業する、それは何も変わらない。

ただ変わるのは2点で、
  • 朝6時半に起きるとなぜかまだ暗い
  • 5時半の終業時はなんだかまだ日が高い(ビールが旨いぞ!)
ということだけ。12時ごろには眠らないと明日の朝がつらいぞってことも同じ。アフターファイブは相変わらず6時間半で、増えてない。

そもそも欧米でサマータイムを導入しはじめたのはずいぶん昔で1900年代初頭らしい。

古きよき時代、化石燃料は使いたいだけ使えばいい時代、当然省エネなんてことは考えられていなかっただろう。とにかく仕事終わって遊ぶことが好きな連中だから、暗いうちから働いてまだ明るいうちに帰っちゃおう、いいやいっそみんな一斉に帰ろうぜなんて考えたんじゃないだろうか。

昼のまだ暑い時間帯にビアガーデン。ああ、いいねえ。素晴らしい。

あ、「なんだよ俺は5時半なんかに終業したことないよいっつも9時すぎだよ」って人、残念でした。あなたにはサマータイムは意味ありません。ええ、僕もです。朝の通勤が夜明け直後になるから涼しくて気持ちいいよっていうぐらいかな。

でも5時半がまだ暑い時間帯だったらムリヤリ定時に帰ろうとする日が増えるかもしんない。ビールの消費量は確実に増えるだろうなー。 :-)


サマータイムの省エネ効果について


COP3主催国の日本としては、CO2排出量をなんとか減らさなければならんわけだけども、うーんとじゃあ今現在のCO2排出内訳は?っていって調べてみたのがこのグラフ。
JCCCA / 京都議定書発行に向けて

この外円を見ると、工場等が使ってるエネルギーのが全体の41%と最大で、家庭部門13%、業務(オフィス等)部門12%となっている。内円との差を見ると、そのエネルギーのうち、発電所からもらった電力がわかる。
  • 工場:41-32=9%
  • 家庭:13-6=7%
  • 業務:12-5=7%
日本全体で使われる化石エネルギーのうち、だいたい23%をしめる電力への変換分を少しでも減らせればCOP3での、「1990年基準で-6%」という公約に近づけることになる。


次は電力がどんな風に使われているかというと…
中部電力:最大電力の推移
文句なしで真夏の昼間、つまりエアコンによる冷房がデカいことがわかる。「ストップ・ザ・エアコン」てなもんだ。


ここでちょいと発電所について。原子力とか火力発電所ってのは巨大なタービンがグルグル回って電力を発生している。これがずーっと一定に回っているほうが、動かしたり止まったりするよりも効率がいい=同じ電力を発生させるのに少ない燃料で済む。

それから、日本中の発電設備は、「真夏の昼間の電力消費でもダウンしない」だけの能力を確保できるようにたくさん作られている。だから、春とか秋の夕方なんてのは設備が遊んでる状態になっている。
もしも真夏の昼間の電力消費がすこし抑えられたら…発電所を縮小することで設備利用率が上がって発電効率が上がるだろう。


で、サマータイムでどーなるかって話。最大電力の推移ページの図に落書きしてみた。

c0041583_1953426.jpg
たぶん朝の間の消費が抑えられるんだろう。夜5時以降のほうはどうなるかちょっとわからないけど、昼間の消費(グラフの面積)は多少減ることになるだろうね。(つづく)
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by tockri | 2005-05-13 12:16 | ├ かんがえごと
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